カン(漢)族
漢族 人口936,674,944人(1982年)
[1,242,612,226人(2000年)] 中国全人口の93.3%を占め、世界で最も人口の多い民族である。漢族は中国古代の華夏族と他の民族が同化融合して成り立ち、漢の時代から漢族と呼ばれるようになった。漢族は中国全土に広がっているが、おもに黄河、長江、珠江の三大流域と松遼(東北)平原に集居している。漢語は漢・チベット語族漢語群に属している。漢字は世界最古の文字の一つで、約6000年の歴史がある。現在、使用している漢字は、甲骨文、金文から変化してきた。漢字は40000字以上あり、よく使われるのは5000〜8000字ぐらいである。
漢族は中国で人口がもっとも多い民族というだけでなく、世界でもっとも人口が多い民族である。漢族には悠久の文化歴史があり、ずっと栄えてきた。
主に農業に従事し、南方では稲、綿、桑、麻が多く、北方では麦、豆類、トウモロコシ、粟がおもに植えられている。手工業は絹織物、刺しゅう、陶磁器、青銅器皿、漆器などが有名である。料理、醸造業が発達している。
コンパス(指南針)、製紙技術、印刷術、火薬の四大発明は世界文明に著しい影響を与えた。天文、暦算、医学、薬物、書画などの遺産は世界文化の重要な部分をなす。
漢族には多くの宗教信仰がある。祖先を崇拝し、比較的広く伝播したのは、仏教、道教及び後に伝来したカトリック教、キリスト教である。
春節、ランタン、端午、中秋などは漢族の伝統的な祭日である。祭日期間中は、花火をし、?高?[脚に(高い下駄)をつけて歩き]、?秧歌[田植え歌を歌いながら体をくねらして踊る]、灯籠をつけ、手漕ぎ船の競争などの娯楽を盛んに行う。
漢族の服飾は美しく色も多彩である。服の基本型は上下がつながっている「深衣」[古代、諸候・大夫・士家が日常着用した衣服、上着とはかまをつなげたもの]が代表的である。また上下に分かれている服もある。服のすべてに縁飾りがある。漢族の服装は、おもに絹、麻、綿の生地を使い、織り方は多様である。現在の服装は、おもに上下に分れている。形も生地も種類が多い。
図1 明代窄袖背子を着る女性
図2 明代 五蝠捧寿紋大襟袍を着る男性
図3 清代 ?辺短?を着る女性
図4 清代 便腰服を着る、什件[飾り金具]をかける男性
図5 ?枝宝相花紋錦
図6 清代 きんちゃくの類と肩に掛ける袋
図7 清代 将官の服
図8 清代 マントを着る女性
図9 清代 彩綉高領長?馬面裙を着る女性
図10 肩掛け
図11 清代 短?套裙を着る女性
図12 清代 花を髪に飾る?裙を着る女性と子ども
図13 清代 円形に刺繍した模様の長袖で腰までの丈の上着
図14 「五四」時期の青年男女