2004 9 BRUNAI


イスラム教は、どんな宗教なのだろう。
そんな興味を持って、イスラム教に関する本を読んでいたら、イスラム教の国へ行ってみたくなった。
どこか治安が良いイスラム教の国はないのか。
そう思いながら、世界地図を広げて見つけた国が、ブルネイであった。

正式な国の名前は、ブルネイ・ダルサラーム国。
東南アジアのボルネオ島にある国で、首都はバンダル・スリ・ブガワン。
王様が治める「王国」である。

ブルネイ王国に関する情報は、非常に少ない。
「地球の歩き方」でもマレーシアの巻に少し載っているだけ。
扱っているツアー会社もなかった。
しかし、どうにか格安航空券を手に入れ、ホテルはネットで予約することが出来た。
面白い旅になりそうだ。

今回は、シンガポール1泊後、ブルネイに4泊し、シンガポールへ戻り、深夜の便で福岡へ戻るという行程。5泊7日の旅行である。

シンガポールからは、シルク航空でブルネイへ移動した。
ブルネイ国際空港。
のんびりとした小さな空港だ。

タクシーがおらず迷っていたら、偶然、この日に泊まるブルネイホテルの車がいたので、嫁が交渉し乗車。
こうして、無事にバンダル・スリ・ブガワンの中心部へ向かうことが出来た。

バンダル・スリ・ブガワンの中心部。
我々が訪問する前に、ブルネイ皇太子が結婚式を挙げたため、街中に結婚をお祝いする垂れ幕がかかっていた。

ブルネイの面積は、三重県とほぼ同じ。
言語は、マレー語が公用語だが、英語も広く通じるそうだ。
イスラム教が国教であるが、キリスト教や仏教徒もいる。

立憲君主制で、元首はハサナル・ボルキア国王。
主要産業は、石油と天然ガス。
日本との関係は、比較的良いとされている。
(以上、外務省HPより)
東南アジアらしく、スコールに遭遇した。
雨宿りも兼ねて、Yayasan Complex(ヤヤサンショッピングセンター)というショッピングセンターへ寄った。

広いショッピングセンターで、内装も豪華だ。
本屋やCDショップ、衣料品店、シルクスカーフの店などがあったが、客は少なかった。

ショッピングセンターの奥にあるフードコートで食事をすることにした。

肉を炒めた料理を注文した。
スープがとても不思議な味だった。
全体的に、中華料理の影響を受けているように感じた。

この後、ケンタッキーフライドチキンでも軽く食べた。

最初の2泊で利用したブルネイホテル。
大きいが古いホテルだ。
しかし、中心部にあり、何かと便利だった。

ホテルで休養後、最初の観光地オールドモスク(Omar Ali Saifuddien Mosque)へ。
場所は、Yayasan Complexの目の前。
スコールの後に、青空が広がり、モスクは光り輝いていた。
生まれて初めて見るモスクは、とても神秘的で美しかった。

このモスクは、1958年に建てられた。
バンダルスリブガワンを象徴する建造物だ。

モスクの入り口へ行くと、信者の人が手招きしてくれた。
神聖な場所なので、くれぐれも失礼がないように。
このことだけを気をつけて、中に入った。

内部は、もちろん撮影禁止。
お祈りをしている人の前を、横切ってはいけない。
コーランに触ってはいけない。

中は、天井がドーム型になっていて広かった。
装飾は少なく、意外とシンプルな感じだったが、神秘的な雰囲気に包まれていた。

このオールドモスクへの訪問は、一生で最も印象的な経験となった。オールドモスクの荘厳で華麗な姿は、鮮明に心に刻まれた。今でも夢のような瞬間として、思い出すことが出来る。叶うのであれば、何度でも訪れたい。
そんな風に思えるのは、ここ以外にないかもしれない。

夕方になると、町中にコーランが流れ、ライトアップされたオールドモスクが暗闇の中に神秘的に浮かび上がる。
その美しさは、言葉に表せない。

異国に来ているという興奮が最高潮に高まる。
ブルネイに来て良かった。
こうして夢のような1日目が終わった。

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