CDプレーヤの改造要領

何台かCDPを改造しましたが、改造の要領を得ましたので纏めて見ました。
改造は個人の責任で行って下さい、メーカの保証・修理は受けられません。

■注意事項

・ミューティング、リセット回路がCDPによって異なるので調べておく
・改造するとメカ部の調整がズレる場合があるので、ピックアップ部のレーザ出力調整などが必要
・電解コンデンサは極性を誤ると破裂、或いは膨らみ液漏れ(実は数回やらかしました、破裂はパンと凄い音がして電解液が飛び散ります)

■改造の要点
・改造の基本は電源周りの電解コンデンサを増強し(容量を増やす)、理想の電源に近付ける
  => 電源トランスをパワーアンプ並に大きくすると更に良い
  => TEAC・CDPの外部電源は300VA、電解コンデンサ総計は100万μFを越えています
・電解コンデンサは高価なオーディオ用を使う必要なし、汎用品で充分
・大容量電解コンデンサにOSコン、フィルムコンをパラに接続すると良い
・使われているICのデータシートを入手できると改造作業が捗る、CDP回路図が入手できると最良

■電解コンデンサの増やし方
以下の要領で電解コンデンサの容量を増やすことができます。
・プリント基板から電解コンデンサを外し、大容量コンデンサを付ける
・プリント基板裏側に電解コンデンサを付ける、電解コンデンサが大きい場合は両面テープでプリント基板に固定する
・プリント基板からリード線を引き出し電解コンデンサを付ける、リード線は20〜30cm延ばしても十分な効果有り
・ICのリードフレームに直接電解コンデンサをハンダ付けする

■整流直後の電解コンデンサ強化
電源トランスの平滑用コンデンサはメカ部/DAC部含め10,000μF以下が多いので、数万μFに増やします。アンプの電解コンデンサ増強と同様に音の厚みが出てきます、解像度も少し上がると思います。高級CDP含め数十Wの小さな電源トランスが使われていることが多いので、電解コンデンサのリップル電流が増え電源トランスが発熱する場合があります。この場合は電解コンデンサの容量を程々にしておきます。
電源トランスをパワーアンプ並に大きくするとエネルギー感が増し、低域がズンと延びてきます。

■メカ部ICの電解コンデンサ強化
メカ部ICの電解コンデンサを増やすと解像度が上がります。ピックアップ/スピンドル/スレッド/デジタル信号処理等とICが分かれているので、各ICの電解コンデンサ(パスコン)を数千μFに増やします。普及型CDPは部品数削減(低コスト化)のためICの数が少なくなっていますが、十分に改造効果が出てきます。
ピックアップ/スピンドル駆動ICの電源強化は音の変化が顕著です、TEAC・CDPのスピンドル系は22,000μFを付けています。
中途半端に電解コンデンサを増やすと音のエッジが立った感じとなるので、更に容量を増やすか周辺ICのパスコンも増やしていきます。
スピンドル/スレッド駆動用電源は定電圧化されていない場合が多いので、3端子レギュレータを使い定電圧化すると更に解像度〜品位が向上します。駆動電圧が10〜15V位あると3端子レギュレータを挿入し電圧が2〜3V下がっても問題無く動作すると思います。但しトレー動作が少し遅くなります。
設計に余裕のある駆動系の場合は、曲の頭出しやスキップがかなり早くなります。普及型CDPはスレッド系の動作が遅いのですが、これでもアクセススピードが改善されます。

各ICの電源ラインの電圧変動をオシロで観測すると、強化前/後の変化が分かります。スピンドル/スレッドのモータ駆動波形も違いが現れます。

改造したTEAC・CDPは録音スタジオのエコー〜音の周りこみ、暗騒音、物音などが聞こえてきます。また大凡の録音マイクの位置や距離が想像できます。またマルチマイク録音のオーケストラCDは他マイクへの音の周り込みで出鱈目な音場を作るものがありました。

■DAC部ICの電解コンデンサ強化
ここでもメカ部と同様にICのパスコンを増やします。メカ部ほど顕著な変化はありませんが質感や雰囲気等が増してきます。アナログ系よりデジタル系のパスコン増強が変化が大きい様です。

DAC部分は入力インターフェース/デジタルフィルタ/DAC/ローパスフィルタに分かれています。機能別にICが分かれていますが、普及型CDPはインターフェース/デジタルフィルタ/DACを1チップ化したりDSPと称されるICを使っているものがあります。
メーカによってはジッタ低減、bit数変換〜補間など回路を追加しているので、音の変化具合がかなり異なってくると思います。ポータブルCDP/普及型CDP/PC・CD−RWは改造で一定の水準に達すると、パスコンを更に増やしても改善具合が頭打ちとなる様です。(メカ部も同様)
CDP問わずアナログ出力の残留ノイズが低減するので静けさが増してきます。

■リクロック(クロック強化)

巷で流行っているリクロックは高精度水晶発振器を使いますが、簡単に改造できるようCDPに付いている部品を流用してリクロックを行ないます。解像度が上がり透明感が出てきます。
この部分を専用の3端子レギュレータで電源供給すると更に良くなります。リクロック後もエネルギー感は変らないので、電源/電解コンデンサの増強は必須だと思います。改善効果は2台のCDPで確認済みです。

■高精度クロック化
クロック強化を更に進め、水晶発振子を精度が数PPMの高精度水晶発振器に交換します。解像度が上がり木目細かな音が聞えてきます。オシロスコープを眺めながら高精度波形が崩れないようにバッファを設けたり等と難しいところもあります。


■ICの独立定電圧化
メカ、ロジック、DAC、DAC出力を含め3端子レギュレータで独立定電圧化を行います。電解コンデンサ+OSコンで容量を稼ぐよりも、独立定電圧化を行う方が改善度合いが良くなります。TEAC・CDPは30〜40個の3端子レギュレータを付けました。




2003.4.8 t.shiroyama
update 7.6、2004.4.5