satriアンプ2号機(バイアンプ用)

チャンネルデバイダで150Hz以下をW:30PL100(Nautilus箱/密閉)に受け持たせ、150Hz以上をNautilus80で出鳴らす4way化で20Hz〜20KHZが再生可能となり、各段にグレードが上がりました。2台のアンプで鳴らしていますが、更に良い音を求めNautilus804をバイアンプ駆動用にsatriアンプ2号機を製作しました。

■骨子
・Nautilus804を駆動しているsatriアンプ1号機と音を合わせるため、同じ構成とする
 => 入力バッファを省略しsatri−Link → satri−IC → エミッタフォロワ → パワーFET
satriアンプ1号機で超高域発振に悩まされたので、グランドパターンを広くする等の発振対策を施す。

■部品

ケース
1号機と同じタカチ YER−88−32S、フロントパネル両端をカットします
取っ手もタカチ製です、パネル面がグッと引き締まります
パワー段電源トランス
RSコンポーネンツ 160VA(1次115V、2次25V/3.2A)を両ch用に計2個
SATRI-IC用電源トランス
RSコンポーネンツ 50VA(1次115V、2次18V/1.4A) 1個

電解コンデンサ

パワー段:Panasonic 35V/27,000μF(105℃)を計8個、
satri−IC側は±電源各々に27,000μF

SATRI−IC

satriアンプ1号機と同じ旧Ver.を使用

音量調整
ATT式(0dB/10dB/20dB/30dB)とします

抵抗

汎用金属皮膜

放熱器

ジャンク品

パワーMOS−FET

2SK1529/J200

OPアンプ(DCサーボ用)

手持ちOPA604を使用

手作りアンプの会の古瀬さんからsatri−IC、牧原さんから2SK1529/J200をご提供して頂きました、有難うございます。

■satri−ICの発振対策

satri−IC上面にプリント基板を貼り付け、銅箔テープで鉢巻きを施しました。これにより入力オープン/ショート共に発振はありません。
また定電流Diの代わりにFETを使っています。

■製作

satriアンプも2台目となり、比較的簡単に作ることができました。
画像左の50VAトロイダルコアトランスはsatri−IC用で、この下に終段FET用の160VAトロイダルコアトランスを2個付けています。

■パワーFETの比較
2種類のパワーFETを付け比較を行いました。
●2SK1056/J160
柔らかな音でエコーが長めに聞えます。但し描写能力がやや甘い感じです。
●2SK1529/J200

2SK1056とは対称的に締まった音で、エコーも緻密になり自然です。描写能力も向上ます。

■試聴
Nautilus804のW側にsatriアンプ1号機、MID/TW側に今回製作した2号機を繋ぎました。
バイアンプ化でW〜MID/TWの混変調が無くなり透明で歪感が消え、CDP改造の様に解像度が各段に上がりました。
ネットワークのクロスオーバ付近の繋がりもスムーズとなり、マルチchに似た音の抜けがあります。

室内楽はマイクが上方からヴァイオリンを狙っているので音がキツメですが、擦れる音は木目細かくややオフ気味のチェロは自然な響き、ピアノもオフ気味ですが響き豊かです。響きの良い録音スタジオかホールをそのまま持ち込んだ様にエコーの響き具合が分かります。音が自然です。但しヴァイオリンはキツメの音が多く、バランスが崩れ戸惑ってしまいます。
方やオーケストラはマルチマイク、編集過多等で音が悪い、不自然なCDが大半でした。
立ち上がり/立ち下がりが良くなりJAZZのドラムやシンバルはスコンと音が抜けます。50〜60年代モダンJAZZ全盛期のCBS盤はスタジオの響きが豊かで鮮度も良く、楽しく聴くことができます。

CDPのクロック高精度化改造も手伝ってか自然な楽器の音、響き、エコー等々、立体音像や空間が出現します。

2003/10/4 remake t.shiroyama