SATRIパワーアンプの電源強化

手作りアンプの会牧原さん西原さんよりパワーアンプの電解コンデンサ容量UPで音質改善ができると伺いました。早速私も実施となりました。

■パワー段電源強化計画
電源トランスはSATRI-IC、パワー段用に計2個使用しています。パワー段は左右別巻線で整流後に15,000μFの電解コンデンサを付けていますが、電解コンデンサを追加し総計30,000μFを目標とします。パワー段の電源トランスは左右個別に巻いてもらったので、合計4個のブロック電解コンデンサを追加することになります。ケースが小さいのでコンデンサは外出しとして、コネクタでアンプ側と接続することにします。
■アンプ側のケース加工

外出し電解コンデンサを繋ぐために、ケース背面に真空管用8Pオクタルソケットを取り付けます。ケース側は3o厚アルミなので油圧シャーシパンチを借りて、ソケット用丸穴を抜きました。3o厚アルミも油圧シャーシパンチを使うと簡単に抜けます。

■外出し電解コンデンサ用ケース加工

 

タカチのMB2アルミケース(W100xH65xD200o)に電解コンデンサ(10,000μF)4個を押し込めました。念のためフューズも付けています。電解コンデンサは手持品を流用したので合計25,000μF。コンデンサ増強で電源トランスの1次側フューズが飛ぶかと心配しましたが、大丈夫でした。

左右±電源合わせ100,000μF、外出ししているのでドンドン増強できます。ジャンク品が見つかったら更に追加しようと思います。

肝心の音は?

重心が少し下がり音の余韻が増したようです。また音像が少し後ろへ広がる感じも受けます。追加コンデンサのエージングで音が変わるとの事なので、暫く辛抱です。
高価なブランド電解コンデンサで無くとも、汎用品で十分だと感じました。

SATRI-IC電源コンデンサの増強

SATRI-IC電源も整流直後の4,700μFに3,300μFを追加しました。電源基板上に電解コンデンサ追加スペースが無く、シャーシに両面テーブで固定しました。
音出しで変化が分かります、良い具合で鳴っています。

■測定

電源コンデンサの増強でノイズが減っているかを調べて見ました。

ノイズ 0.06mV→0.04mV(0dB)、0.23mV→0.16mV(VR中央)、0.94mV→0.8mV(VR最大)
僅かですがローノイズとなりました、効果があったようです。
■更に電解コンデンサの増強
33,000μFの電解コンデンサを入手したので、更にアンプ終段のコンデンサ増強を計ることにしました。アンプ終段の電源整流直後は15,000μF+10,000μF(外付)でしたが、15,000μF+33,000μF(外付)となります。外付コンデンサはタカチUS−200(W200xH40xD160の小さなケースに収めました。電解コンデンサ両面テープでケースに固定しています。パワー段は左右別巻線なので合計4個のコンデンサとなります、安全のため各コンデンサにはフューズを取り付けました。

肝心な音ですがスピーカがNautilus804(ネットワーク改造品)に代わり、変化が良く分かります。音に肉が少し付いたようで、音の消え方もスムーズ(自然)になりました。きつめのバイオリンCDも改善が見られます、JAZZ系も少し雰囲気が変わります。何れの音も少し柔らかくなったようです。外付けコンデンサを外すと音が平べったくなり面白くありません。
高価なブランドコンデンサを使わなくても汎用コンデンサで充分な成果が得られました。

■satri−IC側も電解コンデンサを増強

satri−IC側電源が貧弱なので68,000μFを追加しました(画像の赤丸部分)。青色枠は終段用の15,000μFx4本です。
結果は良好、下図が現在の電源を示したものです。

2001/7/8 create t.shiroyama
update 7/29、7/30、8/4、8/16
2002  2/10、4/30