2002年手作りアンプの会/四国大会参加記

手作りアンプの会を通じ牧原さんの下、西原さんと共にCDP/アンプ/SPの改造〜チューニングを行っていました。お互いのシステムのでき具合を確認したかったのですが、四国大会(愛媛県新居浜市)で念願の鳴き合わせ(一騎打ち)が実現しました。

四国大会詳細は本家四国大会を参照して下さい。

■5月24日 四国へ
四国大会へはCDP、アンプ、SPと結構な荷物を持ち込むので、乗用車に載らず軽ワゴンに積め込んでの移動です。
5月24日(四国大会の前日)朝7時過ぎ長崎市を出発し大分県臼杵市に到着、九四フェリーで愛媛県八幡浜市に渡りました。あとは高速道路で目的地の新居浜市へ移動、長崎市も山に囲まれていますが四国の高速道路も山中を直走り。夕方4時過ぎに新居浜市へ到着、そのまま西原さん宅を訪問しました。

■西原さん宅での試聴
西原さんSPは密閉箱で低域だら下がり、アンプ側でローブーストを行い超低域まで再生可能です。一音目から超低域の威力に圧倒されました、ボンボンと響く量感のある低域ではなく、深々と伸びた体感できる超低域です。中〜高域に渡り雰囲気、エコーが全く異なります。ん〜ッ負けた。めげずに私のCDプレーヤを持ち込み音出し、CDプレーヤは勝ったかな?思わずニンマリ。

■5月25日 四国大会での一騎打ち

5月25日視聴覚室を借りての大会となりました。西原さん宅から大きなSPを3人掛りで搬出、会場はかなり広く天井も高い!アンプ昇天が心配です。手作りアンプの会の方々も搬入されています。画像は左から西原さんSP、私のNautilus804改、矢野さん(西原さん友人)SP、牧原さんHS−400。HS−400の後に見えるのは牧原さん(ロマネスク)の200Wモノパワーアンプ2台、とにかく大きい高性能アンプです。

大会の午前中は貴重な時間を割いて頂き西原さんシステムとの一騎打ちが実現しました。ギャラリーはどうでも良い(スミマセン)、両者の真剣勝負です。

< 西原さんシステム >
♪改造CDP : 超ローノイズ電源搭載で電源強化
♪改造Satriアンプ : ローブーストIC → Satri−IC → カレントミラー → エミッタフォロワ → パワーFET2パラ、電源+電解コンデンサも奮発
              標準Satriアンプは FETソースフォロワ → Satri−IC → カレントミラー → パワーFETシングル
♪SP : 30cm3way、妥協の無い12dB/octネットワーク部品、各ユニットのfo+高域インピーダンス補正部品も豪華
< 私のシステム >
♪改造CDP : 電源トランス総計200VA以上、電解コンデンサ総計90万μ以上、パワーアンプみたいなCDPです
♪改造Satriアンプ : Satri−IC → カレントミラー → エミッタフォロワ → パワーFET2パラ、電源+電解コンデンサも奮発
              初段のFETソースフォロワは省略しCDP出力のOPアンプでSatri−ICをダイレクトに駆動
♪SP : Nautilus804改造、ネットワークは18→12dB/octヘ改造、各ユニットはfo+高域インピーダンス補正を実施

西原さんシステムから音がると拍手が沸きあがりました、超低域の凄さに驚かれたようです。超低域が付加されると中〜高域の雰囲気が全く異なります、市販大型スーパーウーハ−の遅い膨らんだ超低域とは全く異なります。私がアンプを飛ばした特大和太鼓CDを再生するとウーハのボイスコイルが底打ちしガサガサと音がして慌てましたが、破損はありませんでした。低歪SPユニット、高価なネットワークで大変に歪の少ない音です、音像も等身大、各ユニットも上手く繋がっています。
私のシステムは超低域がでませんが健闘してくれました。店頭で聴くNautilusと音が全く異なるので驚かれた方もいたようです。

両SPとも各ユニットのインピーダンス補正を実施、ネットワークも12dB/octで音の出方〜消え方〜抜けは共通したものがありました。12dB/octの音を知ると6dB/18dBネットワークに戻れません。市販SP改造はお膳立てができているので比較的簡単ですが、西原さんは自力でシステムを構築されています、熱意〜纏め方に脱帽です。市販SPも高価になると改造に勇気が必要ですが。

各機器の調整が進んでくると音量を絞っても音の通りが良く細部が見通せる、音量を上げてもうるさくない。西原さん/私はアンプ昇天を恐れつつもフルパワー近くの音出しでした、決してうるさくない、上手く仕上っているようです。

参加された方(プロの演奏家)に感想を伺うと西原さんシステムは未知数を秘めた音(まだまだ良くなる)、私のシステムは完成された音との事でした。両者一安心です。
本当はもっと細かな比較をやっていたのですが、詳細は当事者+αのみ知るのでした。Nautilus804はケブラーコーンMID+ハードドームTW構成で金ッ気、艶のある音が少し目立つ感じです。CDM7NT改造と同様にケブラーコーンMIDのコントロールが成功の鍵と見ました。

如何に生〜自然な音を出せるか、牧原さんご指導の下で進む道は正しかったようです。音の立ち上がり〜艶など特定の事象に着目せず全ての事象を生楽器〜声に近付ける、まだまだやるべきことが沢山あると感じました。今後もクラッシックコンサートへ通い耳を鍛えたいと思います。

♪ CDPの比較 ♪
西原さん
CDPは高密度な音、私のCDPはワイドレンジ〜高解像度。SPは負けたがCDPは勝った(つもり)かな? (^^;

上から牧原さんプリ、私のCDP外部電源、CDPです。CDP外部電源は電源容量〜大きさ共にパワーアンプ並となっています。

■矢野さんSP

ご友人のために西原さんが設計〜製作されたものです。詳細は西原さんHPを見て下さい。ユニットはスキャンスピーク、ネットワーク部品も奮発しています。
西原さん/私の一騎打ちの後に音出し。みなさん緊張が解けたのかSPの周りに集まってこられました。明るく軽快な音で家庭用には充分な音質、大きさです。ダンプドバスレフとなっておりバスレフ臭さを感じません。

牧原さんアンプ

 

牧原さん(ロマネスク)の200Wモノパワーアンプ2台、HPで拝見していましたが現物はとにかく大きく重い高性能アンプです。西原さんSP、Nautilus804に繋いで鳴らしましたがSPを完全に駆動、何れも楽々と音が出ます。ハイスピード、ワイドレンジ、ハイパワーアンプで見られる音の粗さが全くありません、欲しい。
Nautilus804+牧原さん(ロマネスク)アンプを繋ぎ、オーケストラ/ティンパニーの立ち上がり直後に少し歪を感じるCDをかける。音量は大して大きくなかったのですがティンパニーの音が出た瞬間にアンプの保護回路が動作し慌てました。CDのオーバービットだそうで、音量を少し下げ無事にティンパニーの音が出ました。

■豊蔵さんSatriアンプ

電源強化型Satriアンプです。左右別電源+チョーク入力で電解コンデンサも各10万μF以上!、Satri−IC専用の電源がケースに入らずアンプ背面に飛び出しています。ご本人曰く大きなケースで作れば良かった。Satri−ICは新Ver.を搭載しています。ご自宅はオールホーン+マルチch方式で何台もSatriアンプを製作され手馴れたご様子。
西原さんSPに繋いで音出し、Satriアンプ特有の抜けの良さ+強力電源によるエネルギー感の充実、これも欲しいです。

■道後温泉
大会の後は皆さんと道後温泉ツア〜♪温泉に浸ったあとは部屋でオーディオ談義。牧原さん+西原さん+古瀬さん+私で密議、明け方4時まで話し込んでしまいました。

■5月26日 お別れ
道後温泉でいよいよみなさんとお別れ。長崎を出た直後からエンジン不調となった車をだましつつ長崎に辿りつきました。走行距離は往復850Km、疲れましたが楽しい旅でした。

P.S.西原さんへ  来年も一騎打ちをやりましょう!

2002.6.4 着手 t.shiroyama、以下update