その後のB&W・CDM7NT

画像右はMIDユニット、ロングボイスコイルで引き出し線は直接端子に繋がっています

■はじめに

2000年末にB&W・CDM7NTのネットワークを改造しました。まだまだ満足できる状態ではなくチューニングが続いています。

■周波数特性
SATRIアンプが完成すると質感の向上があり、CD再生で今まで聞こえなかった音が聞こえます。
久しぶりにFFTで周波数特性を計ってみました。1KHzのピークはCDスィープ信号の基準音です。
マイクはSPから1m離し全指向性マイク(音場測定器用)、単一指向性マイク(生録用)で計りました。

生録用単一指向性マイクはさすがにナローレンジです。
低域は30Hzから出ています。SPユニットが小さいので低音の迫力は劣りますが、反応は機敏です。
背面にあるMIDバスレフポートはアタック音が遅れて聞こえるため、付属スポンジで塞いでいます。
2〜3KHzの音圧低下はMIDバスレフポートを塞いだ影響です、ポートを解放するとほぼフラットとなります。
バスレフ動作は低域のみと思っていましたが、中域にも影響を与えています。如何に中域をフラット化するか悩ましいところです。
最終的な音合わせ(調整)は耳が頼りですが、仕上がり具合確認にFFTは便利です。
■TWの逆相接続
2〜3KHzの落ち込みが気になります。CDP改造後は少しきつめの音となりました。またSP過渡特性を測った際TW位相が反転しており、少々気になっていました。ものは試しとTWを逆相とし、TW側ハイパスコンデンサを調整しました。

FFTのサンプリングレートを48KHzに上げたので高域が伸びました。TWは20KHzまでほぼフラット、優秀です。またマイク位置をSPに近付けたので、部屋の影響が少なくなり凹凸が減っています。
中域の落ち込み、きつめの音が改善されました。MID背面の吸音材(スポンジ)もMID後ろにあったものを、箱の背面に動かしてみました。中域の圧迫感が無くなりましたが中域が少し騒がしいようで、水槽の濾過フィルタ(白い合成綿)をMID後ろに軽く充填しました。
■弱音再生
低域パワーの入れ過ぎでSATRIアンプの終段パラFETが昇天、FET銘柄を変え無事に復活しました。ふくよかさが消えてしまいましたが細部が見渡せる感じとなりました。音量を小さめとしクラッシックピアノのピアニシモを聞きます、最後の一搾りまで音が聞こえます。一方ボレロSPで聞くと余韻が途中で消えてしまいます。B&Wはパワーもガンガン入りますが弱音再生も優秀だと感じました。
 

2001.03.01 create t.shiroyama

update 2001 04.07、05/12、06/06