PCでスピーカ過渡特性を測る その2

■経緯
PC音源のトーンバースト波でSP(スピーカ)の過渡特性を測っていましたが、インパルス波で測って見ました。
測定にはWaveSpectra(FFT)とWaveGene(PC音源)を使います。各ソフトのダウンロード、使用方法はFFTソフトの使い方を参照して下さい。

■インパルス波

測定にインパルス波を使いますが、WaveGene(PC音源)で周期4msec(250Hz)のインパルス波を作ります。

上の画像はインパルス波をFFTにかけたもので、赤線はピーク値です。

■トーンバースト波を観測する
SPにマイクを近付けで波形を観測します。各SPユニットは箱に入れたり裸で測りましたが、傾向が良く似ています。今回はSPユニットは裸で計っています。
測定したSPは
●無印7cmフルレンジ3個 : 2個はロールエッジでマグネットの大きいもの、ラジオ用は安物
●FE83 : F社8cmフルレンジ
●Nautilus804 : 現在のメインSP
●NS10MM : 10cm/2wayミニSP
●FE208Σ : 20cmフルレンジ
●FW208 : 20cmウーハ−

波形の横軸(時間軸)単位はmsec、1目盛が5msecとなっています。



インパルス波が立ちあがる前に1度反対側に少し下がる場合がありますが、PC音源の影響によるものです。ツィータが付いたNautilus804、NS10MMはこれに反応しています。

トーンバースト波で測るとユニット毎に1波目の波高値が異なります。よって各ユニットは公平な測定とはなりませんが、大凡の減衰特性が分かります。
7〜8cmの小口径フルレンジは思った程に減衰特性が良くありません。口径が20cmになるとインパルス波の幅が太くなり、立ち上がり〜立ち下りに時間のズレが生じているようです。以前ホーン型スーパーツィータをトーンバースト波で測った時は、ホーンの反射と思われる波形も観測できました。
Nautilus804(SPインピーダンス補正済み)は比較的減衰特性が綺麗です、技術指向のB&Wの特徴でしょうか。以前使っていたCDM7NTも過渡特性が良好でした。

測定結果を眺めていると、インパルス波でSPインピーダンス補正の効果が分かるかも知れません。別途測定しようと思います。

2002/7/22 t.shiroyama