バイアンプの負荷インピーダンス補正

Nautilus804(3way改造品)をバイアンプで駆動し、チャンネルデバイダで150Hz以下をNautilus箱(30PL100密閉)で鳴らしています。バイアンプは駆動ユニットの再生帯域を外れるとインピーダンスが大変大きくなり、アンプ側としては辛いところです。そこでインピーダンス上昇を補正回路でフラットにすることにしました。

■概要

スピーカ側は−12db/octのネットワークなので12db/octでインピーダンスが上昇しますが、LCRの簡単な−6dB/octの補正で押さえ込もうと考えました。インピーダンスはフラットになりませんが、最大10Ω位内で収まると思います。

■簡易評価

あり合わせの部品で補正回路を作りアンプに繋ぎました、インピーダンスが下がり過ぎないようにRは8Ω位としています。繋ぎ方はスピーカと並列接続になります。

予想通り歪が減り透明感が増します、ストレスが無くマルチchの音の出方に似てベールが1枚剥がれた感じです。チェンバロは倍音が整理されすっきり、ヴァイオリン弦の擦れる音は木目細かになります。ホールや教会録音のエコーは僅かな時間差の後にフワッと現れスッと消えていきます、かなり生っぽくゾクゾクします。低域の再現能力も向上したのかパイプオルガンの超低域のブルブル震えるフラッターエコーも明快です。楽器の歪音が減り背景音が浮き出る(目立つ)感じがあります。
簡単な補正回路ですが十二分に効果が出てきました。

2004.5.24 create t.shiroyama