CDプレーヤ改造

手作りアンプの会・西原さんがCDP(プレーヤ)を改造され、凄い成果を得られたとのこと。今回も 牧原さん西原さんのお知恵を拝借して製作です。

改造するとメーカの補償を受けることができません、個人の責任で改造となります

■改造CDP
TEAC VRDS−25x、ターンテーブルメカ、重量16.5Kgに惚れ込んで購入しました。
『無線と実験 1996年8月号』に一つ古いVRDS−25のブロック図が載っており、大変参考になりました。
ブロック図

 

■改造内容
デジタル、アナログ系専用の電源を追加します。CDP内蔵ができないので、別途ケースに納めケーブルで接続します。
既存のCDP内蔵パワートランスはメカ系専用とします。
電源系統図
■主要部品
ケース
タカチ YJR−49−20S
ブロックコンデンサを奮発するのでやや窮屈です
トロイダルコアトランス
RSコンポーネンツ社製
±5V、±15V用に50VAトランスを2個使用

整流ダイオード

電流容量が大きいと音が良いそうですが手持ち3Aを使用

抵抗

DALE・CMF−55、進プレート、手持ち品を活用

電源基板

ガラスエポキシ製のユニバーサル基板を使います

電源コネクタ

電源ケース〜CDP接続用に多治見・7Pを使います

■電源部ケース加工、配線

SATRIアンプと同様にフロントパネル両側を切り落とします。卓上糸のこ盤で簡単に切れました。

ブロックコンデンサは両面テープで固定、1段目定電圧回路も組み込みました。追加電源部〜CDP接続はスピーカ・スターカッドケーブル2本を使いました。

■CDP内電源
電源部〜CDP接続用のコネクタをCDP背面に取り付けます。背面パネル鉄板は板厚が1o以上あるので、ボール盤+ホールソーでコネクタ穴を開けました。
CDP内にメイン定電圧回路を組み込みますが、内部はブロック毎に頑丈に仕切られており、思った程空間が有りません。DAC基板下が空いているので、定電圧回路基板を組み付けました。高さ制約があり、ヒートシンクはカットして低くしています。電解コンデンサも大容量は背が高いので、小容量となってしまいました。
 

   

 
■コンデンサの追加
DAI、DAC基板には2,000〜3,000μFのコンデンサを追加、交換しました。また各ICの電源部にはOSコンを追加しています。殆どのOSコンはICピンに直付けとしています。
■音出し
しなやかさを期待していたのですが、ワイドレンジ、高分解能的な鳴りです。ギター、チェンバロ、ベースは弦を引っかいて弦が振動、胴が共鳴する微妙な時間差が分かります。
JAZZ全盛の頃、舶来モニタースピーカが流行りました。改造CDPもモニター的と言える鳴りで、録音の善し悪し、エコーの付け方等が良く分かります。
電源強化でこれ程音が変わるとは驚きです。DAC・ICの銘柄、部品ブランドばかりに気を取られていたのですが、アンプ同様に電源の重要性を再認識した次第です。
メカ系電源も改造の余地があり、少しずつ改良しようと思います。
 
牧原さん、西原さん有り難うございました。
 

■更にコンデンサの増強

SATRIアンプで電源コンデンサ増強を行い好結果を得ました。CDP外部電源もコンデンサを増強です。
現状はアナログ系±12V、デジタル系±5V共に整流直後に10,000μFを付けています。コンデンサを交換しアナログ系が12,000μF、デジタル系が18,000μF(汎用品)としました。アナログ系は1段目定電圧出力に4,700uFも付けました。外部電源〜CDP内合わせコンデンサ容量が110,000μFを越える、ジャンク品を探し更に容量アップしたいと思います。コンデンサは粗悪品でもない限り汎用品で十分です、高価なオーディオ用を使うのは無意味に思えてきました。
CDPメカ系電源強化も併せて行い良い具合で音が出ます。
更に自然さが増しました、JAZZ、クラッシックとも音がきちんと前に出て、エコーが後ろに広がります。シンバルのうねる音、saxの息使いが良く分かります。オーケストラも上手く音が分離します。JAZZもピアノの胴鳴りが聞こえます、古い録音のベースもモコッとした音ではありません。繊細さ、迫力、立ち上がり、エコー、JAZZ、クラッシック、ボーカル〜何れも良くなります。

CDPは未だ改造する個所があるので少しづつ対処したいと思います。


2001/3/31 create t.shiroyama

update 4/8、4/14、5/1、5/6、9/9