ハイコンポCDプレーヤ改造

リサイクルショップでハイコンポ用CDPを買ってきました、完動品なのでやや高いお値段です。CDPは改造すると音の変化が大きいので早速改造することとなりました。
改造するとメーカの補償を受けることができません、個人の責任で改造となります

■CDプレーヤの中身

CDPはYAMAHA・CDX−10、メーカ英文HPを見るとメカ部はデジタルサーボ式となっており、調整用半固定抵抗がありません。
メカ部はデジタル信号処理IC、スピンドル+ピックアップ駆動IC、スレッド駆動IC、トレー駆動IC。DAC部はDSP(DAI、デジタルフィルタ、DACの一体化)、OPアンプが4個付いています。
電源は小さなトランスでAC100V側はLCフィルタが付いています。トレー駆動を除きメカ系は+5V、DSPも+5V、OPアンプは±5Vと非常にシンプルな電源です。

■先ずは整流直後に電解コンデンサを奮発
ご多分に漏れず小さな電解コンデンサが付いているので22,000μFを奮発、音の厚み〜エネルギー感が少し出てきます。

■改造

CPU、メカ部のデジタル信号処理IC、スピンドル+ピックアップ駆動IC、及びDSPには個別に3端子レギュレータを追加しました。メカ専用に小振りの電源トランスを追加しています。また各IC近くの電解コンデンサは470〜3,300μFに交換或いは追加、総計80,000μF程載っています。
スピンドル+ピックアップ駆動ICは触れない位に熱くなるので、アース側に銅箔やスズメッキ線をハンダ付けして放熱を良くしています。

■改造の結果
CDPが軽いので持ち上げて上下〜水平方向にユサユサと揺すっても簡単には音飛びしません、改造前と比べトレース能力が各段に上がっています。
病的に改造したTEAC・CDPは改造が進む毎に解像度が上がってきましたが、今回のCDPは明瞭度〜エネルギー感の改善が顕著です。打楽器〜ピアノはズンとくるエネルギー感が出てきます。DSP内のDACは1ビット系と思われ音の輪郭、雰囲気、エネルギー感は独特のものがあります。
CDPは筐体が小さく放熱が悪いので電源トランス、3端子レギュレータの一部は触れない位に熱くなります。追って別電源化を図る必要がありそうです。

■別電源化
TEAC・CDPと同様に別電源化を図りました。電源トランスは大きい程改善の効果が大きいのですが、CDPがコンパクトなので外部電源も小さく作っています。
オリジナルトランスは12VA位、今回の別電源化で43VAと大きくなっています。

 

レギュレータはIC毎に3端子レギュレータを付けました。電解コンデンサ総量は14万μF位、ニチコン製OSコンも5,000μF以上載せています。
既存レギュレータはミューティング制御を行っていましたが、撤去したので別途リレーでミューティグ回路を組んでいます。
アナログ出力の12dB/octのローパスフィルタも撤去、但しOPアンプ前後に−6dB/octのローパスフィルタが3箇所付いているので高域のアナログ波形も比較的綺麗です。

■音は?
電源が大きくなった分重心が少し下がりエネルギー感が増しています。IC毎に3端子レギュレータも付けたので大変静かな音です。やはり改造したTEAC・CDPには劣りますが市販品では聴くことができない音が出てきます。
ピアノ、打楽器の充実感が何とも心地よく解像度も少し上がった様です、OSコンの効果でしょうか。DSP周りは5万μF以上付けていましたがエネルギー感が勝った感じなので、1万μF程外してバランス良くなりました。

2002/8/30 create t.shiroyama
update
2002/9/23