パソコンCD-RWの電源強化
パソコンのCD-RWで音楽CDを焼いていますが、CD-RWの電源強化で音が良くなるとの事なので早速試してみました。
■回路
オーディオ用据え置きCDPの改造と同様に電源トランス/電解コンデンサを大きくすると良いのですが、パソコンの電源(スイッチングレギュレータ)の保護回路が動作する可能性もあるので増強コンデンサの容量は5,000μF位としました。
オーディオ用電解コンデンサは85℃規格ですが、パソコン内部は高温となるので105℃規格を使っています。
電源強化基盤は宙ぶらりんでは具合が悪いので、5インチベイにFD等を組み付けるプラ部品上に付けています。電源コネクタ〜CD−RW間に電源強化部品を挿入する形となります。
■結果
デジタルテスタのAC/Vレンジで電源ノイズ成分を測ると2〜3mV。CPU、HDD等が動作すると大きく変動するので不満が残るところです。オシロスコープで観測しようと考えましたが、目を覆うばかりのノイズ成分に失望するのが予想され調べていません。
電源強化前/後で各々CD-R(音楽CD用)を焼き、据え置きCDPで再生すると音の滑らかさや余韻など向上しています。
電源強化を行っても他機器からの混入ノイズがあり、増強した電解コンデンサのエネルギーも他機器に吸い取られる感じを受けます。CD-RWをPCの外出しとしてディスクリート電源を作る、或いはUSB対応CD-RW+ディスクリート電源とするなど試してみたいところです。
■使っているCD-RWドライブ
DVDも再生できるお手ごろ価格のメルコブランドのドライブユニットですが、ディスクトレイが黒いので調べてみるとPLEXTER/PX-320Aでした。
PLEXTER製品はレーザー光の乱反射を防ぐ黒トレイ、ジッタ値を低減させる電源回路の強化、業務用CD-R/RWドライブで培ったノウハウを投入しているとの事でした。
■焼くスピードを変えてみる
CD-RWで焼いた音楽CDを常用システム(CDP:TEAC・VRDS−25X改造品、アンプ:satri改造品、SP:Nautilus804改造品)でじっくりと試聴しました。
先ずはx1倍、音がタイト&モニター的でエコー、響きなど弱音が良く分かります。
x4倍で焼くとふくよかな音、解像度が若干落ちる感じです。俗に言うアナログっぽい感じです。
x4倍で焼くと一般受けする音ですが、x1倍で焼くと解像度が上がり弦楽器、ピアノ等の楽器形状が分かり易くなります。
x1倍、x4倍ともピアニシモで音量をかなり上げましたが、ジッタに起因する歪が聞こえないので一安心です。
2002/12/31 t.shiroyama