Nautilus箱の試作
改造スピーカ・B&WのNautilus804に超低域を付加するために、スーパーW(或いは4way化)製作を進めています。
SPバッフル面以外は全て曲面で作られいるNautilus804にはW、MIDユニットが付いています。直方体となっている一般のSPは箱の振動〜反射が音を濁します。Nautikus804は箱の影響を排除しているので、非常に透明な音で出た音がスッと自然に消えていきます。スーパーWもNautilus800シリーズと同等の箱を作る予定ですが、実際に製作可能か試作してみることにしました。
大きな箱を作るのは大変なので、FETラジオにも使える小さな箱を作りました。
■構想
Nautilus箱の側面を製作できるか、これが最大の難関です。厚い板を曲げるのは大変なので2.5o厚ベニア板を何枚も積層する方式を考えました。
■製作
製作したものはW11.5xH18xD16cmの小さな密閉箱です。
天板、底板、バッフル板、背面はホームセンターで買った9o厚の松系単板、側板は2.5o厚のベニア板を使いました。
底板、天板、中間の補強板の型紙を起こし、板に転写してジグソーで切り出しました。
切り出した板はクランプを使い組み立てました。
側板ベニア板は接着し易い様に紐で縛ったあと角材を押し込み、曲げています。
後は側板ベニア板を仮釘で固定します。箱が小さいので2.5o厚ベニア板を3枚重ねています。
また箱の角はトリマーで軽く面を落としました。
■試聴
SPはFE83(訳あってコーン紙を黒く塗る)を付けています。
試作したのは1本ですが、オーディオセット、FETラジオに繋ぎ音の出方〜消え方を確認しました。
本家Nautilus804に似た素直な音の出方〜消え方です。比較のためいくつかの小型SPと機器比べを行いましたが試作箱はかなり透明な音です、直方体S箱に起因する音の濁りがありません。
手で触ると天板、底板が一番振動しています。実際のスーパーW製作時は天板も曲面化(SP内側を凹にえぐり取り)、振動を排除する予定です。
小さなNautilus箱の試作でしたが、本番製作に向け色々と得るものがありました。
■お遊び
箱は水性ペイントで仕上げています。
箱はNautilusを模したのでSPユニットも真似てみました。デザインカッターでキャップを切り取り、木製フェージングプラグを取り付けています。フェージングプラグは木片をボール盤に固定、回転させてヤスリで削り込みました。箱と同様に水性ペイントで仕上げ、両面テープでSPポールに固定しました。
キャップを切り取った時は騒がしい音でしたが、フェージングプラグを付けると大人しくなった感じです。
2002.11.25 t.shiroyama
mod 2002.12.01