2005 11 佐世保市黒島


小崎ノ鼻の断崖。

遠くに見える島は、大島と崎戸島だ。

この断崖で、刑事ドラマのロケがあったらしい。
柴田恭平や風間トオルが来ていたそうだ。

柴田恭平と言えば、以前、島で勤務していた頃、同じくドラマのロケで来たことがあった。
知り合いが刑事役で出演したが、それ以外に見所がない最悪のドラマだった。島でロケをするドラマがつまらないのは、なぜだろう。設定に無理があるのだろうか。
つい、そういうことを思い出してしまった。

遠くにかすかに見えるのは、崎戸町の江島と平島。
その奥に、新上五島町有川が見えるはず。

ここは非常に景観が良いのに、案内板がない。
十分観光地となりうる場所である。

島を見ると、渡ってみたい心境になる。
今度は、あの平島へ行ってみようと思う。
平島から黒島を眺めると、どういう景色になるのだろう。
考えるだけで、わくわくしてしまう。
これが、島の旅の魅力である。

長崎鼻の断崖。

新上五島行きのフェリー(佐世保港発)は、この前を通る。

後ろに見える島は、平戸島。
黒島は、大島と平戸島のちょうど真ん中にある。

石材所の跡。

この島も高齢化のため、田畑が荒れ果てている。
島の土壌は赤土で、農業には適していない。

長崎県指定天然記念物の串ノ浜岩脈。

長崎県下最大規模の岩脈である。
溶岩が盛り上がった出来たそうだ。
ここに行く道は、非常に狭い。
もう少し整備する必要があるようだ。

信仰復活の地の碑。

1865年に大浦天主堂が完成して、信徒がプチジャン神父に、信仰の告白をした有名な信徒発見があった後に、黒島の出口大吉もプチジャン神父を訪問し、正式に洗礼を受けて、黒島へ帰った。

その後、この地でミサが行われた。
それを記念する碑である。

生月や五島、久賀島で見られるような迫害は、あまりなかったようだ。
立派な記念碑である。

港の近くにある黒島神社の社叢。

黒島には、教会以外にも黒島神社や曹洞宗の寺である興禅寺がある。
興禅寺がある部落は仏教徒ばかりで、隠れる必要がないため家が密集していたが、教会がある部落は、隠れるように家があったそうだ。島ならではの歴史であり、興味深い。

これで、黒島をほぼ一周し、ちょうど船の時間となった。
ボランティアガイドさんとも、これでお別れである。
ガイドさんがいる旅行は初めてだったが、その重要性を実感した。お世話になりました。

フェリーニューくろしまのターミナル。

この島には、ストアはあるが、食堂がない。

このツアーには昼食も付いており、ボランティアガイドさんが経営する民宿で食べた。
事前予約すれば、昼食を食べることが出来るそうだ。

昼食は、鯵の刺身、あらかぶの味噌汁、白身魚のあんかけなど、魚好きにはたまらない定食であった。
名物の黒島豆腐も出た。
海水のニガリを使っており、硬くて美味しかった。
地元の食材は、こういう旅には不可欠である。
売店があれば、土産になるのだが、観光客が少ないためか、商売として成り立つのは難しいかもしれない。

ちなみに、この島には魚屋もない。
フェリーニューくろしま。

帰りは、15:30発。

一つ心残りなのは、もう一つの名物フクレ饅頭を食べることが出来なかったこと。
お祝い事以外では作っていないらしいが、食べてみたかった。

黒島での滞在時間は、正味4時間ほど。
ちょっと時間を持て余した感はあるが、ゆったりと観光することが出来て、とても贅沢な旅だった。
満足である。


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