2009.11 南原 韓国

朝、9時前にホテルを出発。
普州市外バスターミナルで、嫁がチケットを購入する間に、お茶を買いに行ったら、嫁が大声で私を呼んでいる。
何だ!?と思ったら、係員に連れられて、すぐにバスに乗るように促されていた。

9:30のバスに乗る予定だったが、9:15のバスに乗れるからチケットを買わずに早く乗れ!とのこと。
半ば強引に係員に連れられて、全州・南原行きのバスに乗車した。
親切と言えば、かなり親切な話だが、慌しい出発となった。

チケットを買ってないが、バス代はいくらなのか!?
いろいろ気になったが、しばらくは車窓の風景を楽しむことにした。

車窓からは、大きな川や紅葉した山など雄大な自然の景色を楽しむことが出来たので、南原までは2時間ほどかかったが、全く退屈することはなかった。

南原までの道中にも、たくさんの見所があるようだ。
次回の旅では、この辺りもゆっくり回りたいものだ。

いくつかの農村を通った。
農村の風景は、日本と同じ。

バス停のアナウンスが流れないので、どこで停まるのか分からない。
我々が降りる南原市外ターミナルは、たぶんみんな降りるだろう。
みんなが降りたら一緒に降りよう。
しかし、寝てはならない。
外に南原の地名が出てきたら、降りる準備をしなくては!

途中で止まった感陽(ハミャン)のバスターミナル。
バスターミナルの周りは、ちょっとした都会だが、少し離れるとすぐに田舎の風景に逆戻りする。

ちなみに、「感陽」としているが、本当の字は「感」ではない。
下の心が要らない。

ここでトイレ休憩。
何も言わないので、いつまで休憩してよいものやら・・・

隣のバスは、乗客を外に残したまま出発しようとしていた。
こんなところに取り残されたら、たまったものではない。

感陽を後にして、バスは南原へ向かう。

この辺りに来ると、智異山の地名がたくさん出てきた。
地図で確認すると、おそらくこの高い山が智異山かも??
そういうことにしておこう。

お寺や名家の墓がたくさんあった。
この辺りは、かなり興味深い。
華厳寺などの名刹もある。
門前町も栄えているようなので、いつか必ず行ってみようと思う。

ようやく南原市外バスターミナルに到着。

昨日と比べて、かなり寒い。
持ってきた上着を着ることにした。
明日はもっと冷えるという。
大丈夫だろうか。

全州行きの時間を確認して、南原散策へ出発!

南原は、春香伝という韓国の物語で有名な場所。
韓国各地から観光客が多く訪れる。

話は知っているが、春香伝の映画は見たことがなかった。
「快傑春香」というドラマは録画したまま、見ていない。
ドラマ好きの嫁は見たようだが・・・

春香橋を渡り、春香テーマパークがある一帯へ向かう。

綺麗に整備された一帯は、南原観光団地と呼ばれている。
ここには、春香テーマパークのほか、南原ランド、春香文化芸術会館、国立民族国楽院、南原郷土博物館、韓国コンド(コンドミニマム)、寺院などがある。

春香村の入り口。
全体的に作られた感があるが、テーマパークだから仕方ない。

何があるのか分からないまま、坂を上っていく。
通りには、たくさんの飲食店が並んでいる。

観光案内所があったが、誰もおらず、何も無かった。
ちょっと不安。

春香文化芸術会館。
何かあるかと思ったが、何もやっていなかった。

ちょうど昼時だったので、多くの家族連れが食事をしに来ていた。
街中があまり栄えていないようだったので、ここに食べに来ているのだろうか。
綺麗な格好をした人が多いと思ったら、結婚披露宴をやっていた。

国立民族国楽院。
中には、パンソリ関連の資料が展示されていた。

今回、パンソリの演奏を聞くという目的もあったのだが、残念ながら出来なかった。
そのため、釜山でパンソリとアリランのCDを購入した。
しかし、何を買えば良いのか分からず、微妙なCDを買ってしまった。
聞くかなぁ・・・

南原ランド。
韓国にしては親しみやすいキャラクターが迎えてくれる。
なんと入場は無料。

園内からは、いま韓国で大人気のアイドルグループ「少女時代」の「ソウォヌルマレバ(願い事を言ってみて)」が大音量で流されていた。
さて、中はどうなっているのだろうか。

春香伝の人形があった。
無料なのに、客が誰もいない。
日曜日なのに、こんな状態で大丈夫なのだろうか。

ドラマ「快傑春香」のパネルがあった。
色あせているが、何となく嬉しい。

何もすることがないので、南原ランドは終了。

坂を下りて、春香テーマパークの入り口へ戻る。
入場料は、3,000W。

エレベーターを使って入場する。

途中に、ドラマ「快傑春香」のパネルがあった。
こんなことなら、ドラマを見ておけば良かった。
可愛い女優さんが出ないので見ていなかったが、せっかく南原にも行ったので、帰ったら見てみよう。

南原郷土資料館。
主に、パンソリ関連の資料が展示されている。

資料館のトイレで見つけた石鹸。
他の場所でも同様の石鹸を見かけたが、これは清潔なのだろうか。
日本では見かけない形式だったので、興味津々。

これまで撮られた「春香伝」の映画やドラマに関する資料も展示されていた。
昔から多くの映画が撮影されてきた。
ドラマ「快傑春香」もだが、まずは、映画「春香伝」を見てみよう。

サムルノリの人形。
資料館の中庭に置かれていた。

資料館を後にして、春香伝テーマパークへ。
登場人物が観光客を迎えてくれる。

物語では、春香がブランコに乗って遊んでいるところを、李夢龍が見初める。愛の物語のきっかけとなるブランコだ。
それにちなんだブランコだが、かなり大きい。
乗ってみたかったが、子供がいたので出来なかった。

やがて、二人は結ばれる。

テーマパークには建物と人形で、その物語の世界を再現している。

パーマをかけたような女性の人形。
こっちを見て、微笑んでいる。
いったい誰なのだろうか。

これは、どういう場面なのだろうか。
やはり、映画を見ておけば良かった。

いったん結ばれた二人だったが、夢龍の父親の転勤により離れ離れになる。
行かないで〜と馬にしがみつく春香の場面。
物語の名場面の一つだ。

春香テーマパークから南原ランド方面を望む。
天気が良いので、とても気持ちが良い。

春香テーマパークから南原の街並みを望む。
遠くには、高層マンション群が見える。
市外バスターミナル付近を歩いただけでは分からなかったが、案外大きな都市のようだ。

やがて、春香は悪代官に狙われるが、貞操を守る。
そのため、悪代官は春香を捕らえて、拷問にかける。

拷問の場面を再現しているが、ちょっと悪趣味。
こんな棒で、すねを叩かれたら、そりゃ痛いだろう。

韓国の時代劇では、残酷な拷問をする場面が多い。
「王と私」などは拷問の場面が多いので、見るのをやめた。

やがて、科挙に合格して「暗行御使」という密偵となった夢龍が戻ってくる。

こうやって見ると、映画のようだ。

牢屋につながれた春香と再会する夢龍。
こういう牢屋を見ると、「大長今」を思い出す。
中国ドラマ「三国志」でも、袁紹の軍師である沮授が同じような手かせをされていた。
そもそもは中国の影響を受けているのであろう。

その後、暗行御使として夢龍は悪代官を逮捕し、二人は結ばれる。
めでたしめでたし。

隣の牢屋にも罪人がいた。
人形とはいえ、ずっとこのままなのは可哀相な気もする。

遠くを見つめる牢屋の番人。

春香伝テーマパークの案内図。
敷地は、かなり広く高低さもあるので、全て回ると足が痛い。

これで春香テーマパークは終わり。
「大長今テーマパーク」なども、こんな感じなのだろうか。
南原に来たのであれば、行っておくべきだと思う。

南原観光団地にある韓国コンド。
南原の街中には、観光ホテルはないそうだ。
泊まるとしたら、ここくらいだろうか。

美しいカーブを描く昇月橋。
この橋は、歩行者専用だ。

昇月橋から南原観光団地を望む。

これから川の対岸にある「広寒楼苑」へ向かう。
ちょっとお腹が空いてきた。

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