2006 9 佐世保市宇久島

宇久島の中心地である宇久平漁港周辺に戻る。

これは、宇久松原遺跡にある支石墓。
朝鮮半島に源流を持つ墓の形式である。
日本では、北部九州でよく見られる。

発掘品などは、宇久資料館で見ることが出来る。
手作り感が溢れるが、大変興味深い資料館だった。


宇久家の菩提寺である東光寺。
家盛以下7代の墓がある。

赤い山門が、東南アジアのような一種の違和感を感じさせた。
宇久島で一番印象に残った風景である。

宇久島には、自然景観のほかに、このような歴史遺産もある。
小さいながらも魅力溢れる島だと、改めて思った。


宇久島1日観光、最後の場所となる城ヶ岳園地。

小高い丘といったところだが、見晴らしは良い。
宇久島は、平坦な島であることがよく分かる。


海には、小値賀町の各島が見える。

平家盛上陸地がある方向を見る。

風力発電の風車が見える。


右に見えるのは、汐出海水浴場。

海に浮かぶのは、寺島である。
城ヶ岳園地にある祠。
石垣に囲まれた中にある。


祠の中には、お地蔵さんが祭られていた。

祠の周りは、お城のような石垣に囲まれている。
城ヶ岳という名前のとおり、城跡なのだろうか。

園地には、太平洋戦争時の遺構も残されていた。
ガイドさんも動員されて、工事に携わったそうだ。
また、宇久島にも空襲があり、死者が出たらしい。

このような話を聞くことが出来るのも、地元のガイドさんを付けた
旅行の醍醐味だろう。
パンフレットなどでは知ることが出来ない話である。

1日目の島内観光が終わった。

中央に見える茶色の建物は、宇久町役場だ。
この見える範囲が、宇久島の中心地といえる。


島には商店街もあり、飲食店もいくつかある。
焼きたてのパン屋さんもある。
本屋があれば、快適なのだが、そこは仕方ない。

島が平坦なせいか、住んでいる人も穏やかな印象を受けた。
なぜ、こんな良い島に観光客があまり訪れないのか。
あまりにもったいないことに思える。


今日の宿は、宇久シーパークホテル。
宇久島では、一番立派な宿泊施設である。
丘の上に建ち、宇久平漁港を一望できる。

部屋は広く、かなり清潔に保たれている。


温泉ではないが、大浴場もある。
もともとは、スポーツ合宿や各種研修の拠点として作られた。
そのため、近くには陸上競技場などがある。

非常に快適に過ごすことが出来る。


今日の夕食。

鯵の刺身や寿司など、新鮮で美味しい魚料理だった。
レストランも広く、清潔で快適。
非常に満足できた夕食であった。


宇久シーパークホテルの外観。
1階の手前の部屋が、レストランだ。

次の日、ホテルの下にあるフィッシャリーナ宇久を散歩した。

ここは、長崎県が整備したプレジャーボートの係留施設だ。
海の駅という割には、係留施設以外は何もない。
利用率の増加が今後の課題であろう。


フィッシャリーナ宇久を上から見る。

海はとても綺麗だ。
カワハギやハコフグが泳いでいた。


宇久平の商店街付近。

いろいろな商店が並んでいる。


宇久町役場付近。

手前に見えるのは、スーパーだ。
その横には、フランソアのパン屋がある。


2日目は、オプショナルツアーに参加。
乾燥海草パック詰め体験と「かんころ餅」つくり体験をした。

かんころ餅は、幼い頃からの大好物であるが、作るのは初めて。
自分で作ったこともあり、大変美味であった。
持ち帰り分と併せて、10本近くを注文して帰った。

こういうオプショナルツアーがあることは、観光面では心強い。
初めて、こういうオプショナルツアーに参加したが、宇久島に対する愛着が強くなった。
受け入れ側の対応もよく、非常に可能性を感じた。


今回のツアーに付いている昼食である。
ちゃんとした料理屋さんであったため、豪華な昼食となった。
今回のツアーには1日目の昼食、夕食、2日目の朝食、昼食と4食が付いている。
交通費と島内観光(ガイド付き)宿泊と全食事付きで、一人1万円。
市町村合併記念とはいえ、破格のツアー代金だ。


合併した市町がお互いのことを知ることは、とても大事なことである。
出来ることなら、こういう機会を増やしてもらいたいものだ。


楽しい宇久島ともお別れ。

九州商船のフェリーが迎えに来た。

帰りは、小値賀漁港経由となる。
小値賀島を過ぎると、野崎島が見えてくる。
野崎島では、王位石や野首教会を海から見ることが出来る。
その後、船は野崎島と中通島の津和崎の間の狭い場所を通る。
この辺りは、地図を見ながら行くと面白い。
遊覧船顔負けの景色である。


佐世保港に到着。

騒がしい佐世保に着くと、静かだった宇久島が夢のようだ。
小さい島は、これからリフレッシュの場として需要が高くなるだろう。
長崎には、こういう魅力的な小さな島が多い。
これらを活かせば、長崎県の観光振興も期待できるのでは、と思う。

殺伐とした佐世保市で生活していると、宇久島の魅力を強く感じる。
せっかく市町村合併したのだから、合併の効果を活かしてもらいたいものだ。



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