2008.9 全州・韓国

平成20年9月。
韓国も9回目の訪問となった。
今回は、韓国の地方都市を目指した。
選んだ場所は、全羅北道 全州市。

ソウルから高速バスで、約3時間。
全州は、李氏朝鮮を開いた李成桂や伝統韓屋、そして、全州ピビンパブを始めとする「食」で知られる。

ここは、バスターミナルを降りた辺り。
中心部からは、少し外れているようだ。
川の向こうに、ロッテデパートが見えている。

ロッテデパート。
チャン・ドンゴンのポスターが掲げてある。
この辺りは、開発されたばかりのようだ。

タクシーで、全州の繁華街付近へ移動した。
レンガ造りの古めかしい教会があった。
その周辺には市場があり、、野菜などを売る屋台が並んでいる。
買う物はないが、市場は見るだけで楽しい。

コア百貨店。
昔ながらの百貨店という感じで、人は少なく寂れていた。
赤やピンクなどの派手な色彩の服が売られていた。
お年寄り向きの品揃えに特化しているようだ。
韓国のアジュンマは、こういうところで派手な服を買っているんだなと妙に納得した。

日本で旅行するときも同じだが、地場の百貨店や商店街には、必ず行くようにしている。
チェーン店では味わえない、その土地の息づかいを感じ取ることが出来るからだ。
大きなショッピングモールが出来れば、生活は楽になるかもしれないが、どこへ行っても同じ店ばかりでは地域の特色がなくなってしまう。
ロッテデパート周辺が開発されれば、街の中心も移動してしまうのだろうか。

全州の繁華街である八達路。

全州といえば、映画祭でも有名だ。
パンソリなどの伝統芸能も盛んで、とても文化的な土地柄のようだ。

1日目の昼食は、家族会館という店で全州ピビンパブを食べた。
紹介されることが多い人気店のためか、応対は良くなかった。
また、味も特に美味しいというわけではなかった。
ピビンパブ発祥の地で食べるということに意味があるのだが、食が満足できないと、旅のテンションが下がってしまう。
他の店の情報も探しておけば良かった。


全州では、同じ宿に2泊する。
伝統韓屋に泊まることが出来るアセホンという韓屋の宿アセホン。「スッカラ」という本で知り、事前にインターネットで予約した。

夜は、宿のある韓屋村を散策した。
韓国客や地元の人で人通りは多い。
道は石畳が敷かれ、韓国の街並みにしては、かなり清潔だった。
静かで落ち着いた雰囲気なので、安心して散策することが出来た。

交差点で、地元の音楽大学の生徒が演奏をしていた。
近々ある発表会の宣伝を兼ねていたようだ。

この子は、パンソリを披露していた。
最近、「ユン・ドヒョンのラブレター」という番組で、小さな女の子がパンソリを歌っていたのを見て以来、パンソリに興味を持つようになった。
やはり、その土地で伝統芸能を生で見ると、感動も大きい。
とても良いものを見た。
しかも、若くて綺麗な女の子だったので、なお良かった。

同じ宿に、韓国人の男女10人ほどの団体が泊まっていて、一晩中騒いでいた。
伝統韓屋は壁が薄いので、うるさくて眠れなかった。

朝、うとうとしていたら、伽耶琴の音色が聞こえてきた。
宿の女主人が、朝の目覚まし代わりに弾いていたのだ。
彼女は、韓国のコンテストで優勝するほどの腕前とのこと。
お陰で、さわやかに起きることが出来た。

この宿では、韓服体験をすることができる。
女性だけではなく、男性の衣装も揃っている。

男性用の帽子を被ったら、女主人が「両班のようで、よく似合っている」と褒めてくれた。
昔の人の衣装を着ると、どんな格好でも似合ってしまうから怖い。
古いタイプの美男子顔なのだろう。

また、ここでは、パンソリ体験もすることが出来る。
パンソリの名手から習うことが出来るのだから、何とも贅沢。
後で、弾いてみよう。

宿には、小さい子供が2人いた。
事前に土産として買っていた長崎県諫早市の銘菓である「諫早おこし」を、子供にあげたところ、美味しそうに食べていた。

おこしは、韓国にも似たような菓子があるので、韓国人も受け入れやすいと思い、お土産に選んだ。
自信を持って買ったので、美味しそうに食べる姿を見て嬉しかった。

部屋は、6畳ほど。
床はオンドルだが、固い。
布団が薄っぺらいので、寝るときは背中が痛かった。

この部屋には、シャワーとトイレが付いていた。
最低限の設備はあったので、問題はない。
布団の敷き方が分からなかった。

アセホンの朝ごはん。
500円ほどの追加料金で食べることが出来る。
美味しかった。

韓屋の宿アセホン
韓屋村の入り口付近にあるので、女主人の伽耶琴の音色に惹かれて、観光客が入ってくることもある。
ここは人気の宿なので、事前に予約することをお勧めしたい。

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