2004 9 BRUNAI

2日目は、現地発着のツアーに申し込んだ。
イスラム教徒のガイドさんと、オーストラリアから1人でブルネイに来たという若い女性と一緒に、首都バンダル・スリ・ブガワンを観光した。

ツアー最初の目的地は、王宮イスタナ・ヌルル・イマン。
世界最大の王宮だそうだ。
眺めるだけで、入ることは出来ない。

次に、市内観光の目玉である水上集落「カンポン・アイール(Kampong Ayer)へ向かう。
この川の対岸に見える集落が、それだ。

川の水は、泥水。
この川を渡ると思うと、ちょっと勇気がいる。

川沿いには、たくさんの水上タクシーが客待ちをしており、客を誘う声で賑やかだ。

小型ボートに乗って、カンポン・アイールへ向かう。
すごいスピードで川を横切る。
怖さを通り過ぎて、むしろ楽しい感じ。

20分ほどで、カンポン・アイールに到着。
少し雲行きが怪しくなってきた。
南国の天気は、1日の中でも目まぐるしく変わる。

小雨が落ちる中、貧弱な渡り廊下の上を移動し、観光用に生活の様子を見せてくれる家へ向かう。

お邪魔したところは、お菓子製造を営む家族が住む邸宅。
外観からは想像できないくらい、内装はかなり豪華だった。
家主は、お菓子を出して、我々をもてなしてくれたが、子供たちは訪問されるのが嫌なのか、ずっと無愛想なままだった。
歓迎されていないのかなとも思ったが、せっかくなので、家の中を隅々見せてもらった。

お菓子は、餅のようなものが数種類出されたが、どれも素朴で、初めて食べた味だった。

この水上集落には、学校やモスクなど何でもある。
トイレなどは、そのまま下の川に流しているのだろう。
こんな風景は、ここでしか見られない。
貴重な体験である。

カンポン・アイールから戻ってきた。
この競艇のようなボートが、移動に使った船である。

少々の泥水を被ることを気にしていては、この船に乗ることは出来ない。
れっきとしたブルネイの生活の足だ。


ツアーの最終地に着いた。
ニューモスク(Jame Asr Hassanil Bolkiah Mosque)である。
カンポン・アイールでの曇天から、一転、すっきりとした晴天となった。

このモスクは、国王即位25周年を記念して建設された。
ブルネイで最も壮大で豪華なモスクである。
細かい彩色や文様が、南国の青空に映えて、とても美しい。

女性が中へ入る際は、黒い布を被らないといけない。
内部はオールドモスクと異なり、講堂という感じだった。
オーストラリアの女性が、ガイドさんにイスラム教の祈り方を見せるよう依頼していたが、ガイドさんは応じなかった。
応じなくて当然である。
宗教に対しては、尊敬の念を持って接しなければならない。
興味本位で、そんな失礼な依頼をするものではない。

ツアー終了後、ロイヤル・レガリヤ博物館へ。
王室関係のコレクションやブルネイの憲法原典など、非常に見応えのある展示物が並んでいた。
世界最強と言われるグルカ兵が警備をしており、そちらも大変興味深かった。

その後、郵便局で皇太子ご成婚の記念切手を購入。
現地ツアー会社に、明日の熱帯雨林ツアーも申し込んで、楽しかった2日目が終わった。初めて尽くしの1日だった。

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