25号棟

 概要 : 昭和6(1931) 鉄筋コンクリート造5階 宿泊所等・職員社宅
*本HPの写真・図版等の転載・転用等を固く禁止します。

 1・2階が宿泊施設の清風荘で、3~4階が職員社宅でした。1階にはダンスもできるスナックバー「白水苑」がありました。なお、白水苑があった部分は、その昔、役場の支所や警察派出所として使用されていたとのことです。
<参考文献:伊藤千行-写真 阿久井喜孝-文、『軍艦島 海上産業都市に住む』、(株)岩波書店、1995、P.19>

 また、<阿久井喜孝 他、『軍艦島実測調査資料集【追補版】』、東京電機大学出版局、2005(第1版1984)、639頁>には、30号棟の説明として「作業所入口の正面に賃金支払所の事務所と窓口があるが,以前,25号棟1階の白水苑に支払所があったといわれている」との記載があり、島の先輩からは25号棟には床屋があった時代もあるとの話も聞きますので、25号棟は多用途に活躍していた建物のようです。あと、私には、25号棟の職員社宅には電話が設置されていたことや屋上にはガラス張りの温室があった記憶があります。

 なお、40年代には使われていませんでしたが、その昔、25号棟は昭和初期まであった木造5階の14号と対比して新五階と呼ばれていた時代もあったようです。


写真《城壁を思わせる護岸と鉄筋・木造住宅のコントラストが美しい。(昭和28年頃)》
<写真は、「端島(軍艦島)」(平成16年)より高島町教育委員会の許可を頂き転載>
 31号棟が建つ前の写真です。写真中央やや右側にある5階建ての建物が25号棟で、建物に斜めに入っている模様は戦時中の迷彩色とのことです。
<参考文献:伊藤千行-写真 阿久井喜孝-文『軍艦島 海上産業都市に住む』(株)岩波書店(1995)(P.71)>


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