面談での質問例2
初めてのことは何であれ緊張するものですが、金融機関との面談となればなおさらです。 そのため、面談の場でつい言わなくてもよいことをうっかりしゃべってしまったため、融資がダメになってしまったということも良くあることです。 しかし、あらかじめ金融機関の担当者が面談でどんなことを聞いてくるか知っていれば、受けるプレッシャーも大きく減り、余計なことを言ってしまったり、必要なことをうまく伝えられなかったりという失敗の可能性も低くなります。 そこで、面談では、どのようなことを聞いてくるか。またどんなことに気を付けなければならないのかについて説明します。 (注)これは質問の一例であって、ここに記載した質問が必ず聞かれるわけではありません。
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5 収支の見込み
金融機関も返してもらうことを前提に貸すわけですから、当然、この点については質問されることが予想されます。 事業計画の中でこの部分がしっかり書けていれば、あまり込み入った質問はありませんが、収入と支出のバランスが崩れているような場合には具体的にどのように返済するのかを聞かれます。 よくあるケースとして、個人事業の場合で収支トントンのギリギリ返済ができるような計画を立てた場合には「ところで生活費はどうされていますか?」と突っ込まれることがよくあります。 個人事業の場合は売上げからすべての経費を支払った残りから返済分と生活費を捻出するので、こういうことがないように注意してください。
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6 専門用語について
ある程度の知識や経験を持って事業を始める人は、専門用語を当たり前のように使ってしまう傾向にありますが、金融機関の人間はみなさんが思っているほど、他の業務に詳しいわけではありません。 また、同業者間ならばともかくも、初対面の人に専門用語を多発するというのは、相手の立場に配慮が足りないといえなくもありません。 面談に限らず計画書の作成でも、表現は出来るだけ平易にすることを心がけ、もし、使う必要がある場合には注釈を入れたり、補足の説明をするようにしてください。
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7 営業場所について
自宅以外の場所で事業を行う場合には事務所を借りる必要がありますが、その場合にはこれを確認するため賃貸借契約書の写しを求められます。 そして、このときに気を付けなければならないこととして、事務所としての使用の禁止や転貸しなどの問題があります。 たとえば、事務所使用の禁止の条項があり、契約上も個人の住居用として借りているにもかかわらず、これを勝手に事務所として申請すれば当然この点についての追求が予想されます。 また、転貸し場合も元の賃貸人の確認が取れていない場合には問題となりますので、この点についても注意が必要です。
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8 取引条件について
細かいようですが、これも事業をする上では重要なことなので、予定しておいたほうがよいでしょう。 取引条件とは、たとえば、仕入れの締日や支払日はいつか、売り上げの入金と支払いまでの予定期間はどの程度か、入出金のズレは生じるのかなどの取引をする上で基本となる条件のことをいいます。 特に入金よりも出勤のタイミングのほうが早く、さらにそれがある程度の期間に及ぶ場合はこの間についての運転資金が必要となりますが、あらかじめこれを計上していない場合などには「この部分の資金についてはどうするの?」などと聞かれます。